奥多摩の奥、日原(にっぱら)の谷には、東京都内でも知られた鍾乳洞があります。「奥多摩 鍾乳洞」で調べる人の多くが気にしているのは、たぶん次の3つです。どれくらい涼しいのか、どんな格好で行けばいいのか、どうやって行くのか。
結論から言うと、鍾乳洞は奥多摩のなかでも天気に左右されにくい、計画の立てやすい行き先です。ただし、洞内の足元と、そこまでの移動には独特の難しさがあります。この記事では、その2つを中心にまとめます。
鍾乳洞のなかは、季節を問わず涼しい
鍾乳洞の内部は、外の気温の影響をあまり受けず、一年を通して気温がほぼ一定に保たれています。そのため、真夏は驚くほどひんやりし、冬はむしろ外より暖かく感じることもあります。
夏に行く人がいちばん驚くのがこの温度差です。入口をくぐった瞬間に空気が変わり、汗が一気に引きます。
真夏でも、洞内では半袖だけだと肌寒く感じる人が多いです。羽織るものを一枚持っていってください。
服装と靴は「濡れて、滑る」前提で
鍾乳洞は、水がしみ出してできる場所です。洞内には通路が整備されていますが、床や手すりは基本的に湿っていると思ってください。
- 靴: 底がすり減っていない、滑りにくいもの。スニーカーでも歩けますが、ヒールやサンダルは避けます
- 服: 汚れてもいいもの。天井が低いところや狭いところでは、壁に触れることもあります
- 上着: 夏でも薄手の長袖か羽織りを一枚
- 荷物: 両手が空くリュック型が安心。階段やはしご状の場所では手すりを持ちたくなります
洞内には階段や上り下りが多い区間があります。距離は長くなくても、足腰への負担は平地を歩くのとは違います。小さな子どもや、足に不安がある人と行くときは、無理のない範囲で引き返すつもりでいてください。
基本的な服装の考え方は[奥多摩の服装と持ち物](/articles/okutama-fukuso-mochimono)にもまとめています。
行き方: 駅から先がいちばん遠い
鍾乳洞は、奥多摩駅からさらに山のほうへ入った場所にあります。駅から歩いて行ける距離ではないので、バスか車を使うことになります。
バスで行く場合
奥多摩駅から、日原方面へ向かう路線バスがあります。ただし本数は多くありません。行きの便よりも帰りの便の時刻を先に確認して、そこから逆算して現地の滞在時間を決めてください。一本逃すと、次の便まで長く待つことになります。
バスで回るときの考え方は、[奥多摩をバスで回る記事](/articles/okutama-bus)が参考になります。
車で行く場合
移動は自由になりますが、鍾乳洞へ向かう道は山あいの細い道です。対向車とのすれ違いに気をつけながら、ゆっくり走る前提で時間を見積もってください。駐車場の場所と台数は事前に確認し、混雑期は満車の可能性も考えておくと安心です([車で行くときの記事](/articles/okutama-kuruma-chushajo))。
一日の組み方
鍾乳洞そのものの見学は、ゆっくり回っても半日かからないことがほとんどです。そのぶん、往復の移動に時間を取られます。組み方の例を挙げます。
鍾乳洞だけを目的にする日
午前に奥多摩駅着 → バスで鍾乳洞へ → 見学 → 帰りのバスで駅へ戻る → 駅周辺で遅めの昼食 → 帰る。
いちばん無理のない形です。昼食をどこで取るかだけは、先に決めておいてください。山奥では食事ができる場所が限られます([ランチの考え方](/articles/okutama-lunch))。
温泉と組み合わせる日
鍾乳洞で体が冷えたあとに温泉に入ると、とても気持ちがいいです。駅に戻ったあと、帰りの電車までの時間で[日帰り温泉](/articles/okutama-higaeri-onsen)に寄る形がおすすめです。
雨の日の行き先として
洞内は屋根の下なので、雨の日でも見学そのものは成立しやすいです。ただし、大雨のときは道路や施設の状況が変わることもあります。天気が崩れそうな日は、出発前に公式情報を確認してください。雨の日の過ごし方は[雨の日の記事](/articles/okutama-amenohi)にもまとめています。
季節ごとのポイント
- 夏: 涼しさをいちばん実感できる季節。外との温度差が大きいので、出たあとに汗が冷えないよう注意
- 秋: 日原の谷は紅葉もきれいです。見頃は標高で変わるので[紅葉の時期の記事](/articles/okutama-kouyou-jiki)も参考に
- 冬: 洞内は外より暖かく感じることも。ただし山の道は冷え込みや凍結があり得るので、車の場合は特に慎重に
出発前に確認しておくこと
鍾乳洞は、季節や天候によって営業時間や見学できる範囲が変わることがあります。次のことは、行く前に必ず公式情報で最新を確認してください。
- 営業日と営業時間(季節で変わることがあります)
- 入洞料
- バスの時刻、特に帰りの便
- 駐車場の場所と台数
- 大雨や工事などによる臨時の休業・通行止め
まとめ
- 鍾乳洞のなかは一年中ほぼ同じ気温。夏でも羽織りを一枚持っていく
- 床も手すりも湿っていて、階段が多い。滑りにくい靴と、両手が空く荷物で
- 駅からは遠い。帰りのバスの時刻を先に決めて、そこから逆算する
- 見学そのものは半日かからない。昼食と温泉を組み合わせると一日がまとまる
- 営業時間・料金・運行時刻は、必ず公式情報で最新を確認する
外が暑くても雨でも、鍾乳洞のなかは静かでひんやりしています。奥多摩の「山の外側」を見たあとに、山の内側をのぞきに行く。そんな一日も、なかなかいいものです。
